つらい膝の痛み-軟骨がすり減る変形性膝関節症とは/姫路/飾磨/英賀保の整体院

　こんにちは!!
　空-くう-整体院店長で理学療法士の大西です。

　　本日は加齢とともに進行し、80代以上の女性で60～70％、男性で40～50％と高い割合でみられる変形性膝関節症のお話です。

　　変形性膝関節症は膝の上の骨（大腿骨）と膝の下の骨（脛骨）がぶつかることによって軟骨がすり減り、膝を変形させる病気です。

　　日本人では膝の内側がすり減って変形し、“く”の字に曲がって両膝の間が離れていくO脚がよくみられます。　　　　　　　　　　

　　変形する際に骨にトゲが発生したり（骨棘）、膝関節を包んでいる関節包が炎症するため、動きはじめなどに痛みを生じることが特徴です。　

悪化していく膝への対応

　　基本すり減った膝軟骨が自然に元通りになることはありません。

　　現在は再生医療の分野などで研究が進められていますが、まだ広く一般的に受けられるには時間がかかりそうです。

　　そのため、今一般的に行われているのは初期の悪化しないための対応と進行した際の手術です。

　　一例をご紹介いたします。

初期
●痛み止めなどの鎮痛剤
●関節内注射
●膝関節装具
●運動療法

中期
●関節鏡手術
●高位脛骨骨切り術

後期
●人工関節置換術（UKA・TKA）

などの治療が行われます。

　ただ、現場で働いていて良く耳にするのが、できれば手術はしたくない。関節注射も痛いからあまりしたくないという声です。

　手術や注射を回避するためには症状が進行する前に膝への負担を軽減する必要があります。

　そのためには3つのポイントがあります

①膝関節や足関節の柔軟性向上
②体重軽減
③筋力向上

①膝関節や足関節の柔軟性向上

　ヒトは立ち上がりや歩行などの動作を行う際に重力と床反力を利用します。歩くために足に体重をかけた際に床からは体重に釣り合うだけの力が伝わり、歩行を可能にします。（逆にいえばヒトが水面を歩こうとすると十分な反力を得られないため沈みます。）

　そのように床反力はヒトにとって大事な力ですが、関節には体重からかかる重力と床からの反力の衝撃が非常に強くかかります。特に床との接点に近い足部や膝は衝撃が強いため関節に柔軟性が無いと力を逃がしきれず、負担が強くなります。

②体重軽減

　①にも出てきた体重と床反力による関節の負担ですが、体重が減少するとそれに伴い、必要な床反力も減少します。そのため、関節内への負担が軽くなり、痛みの悪化を防ぎます。

③筋力向上

　さて、②で減少したのは脂肪でしょうか？筋肉でしょうか？

　過度な食事制限のみで体重を減少させた場合、多くは初めに筋肉の栄養を使用して、生命活動のエネルギーとします。そのため体重は減少したけれど、身体を支える筋肉が無くなって、脂肪が残っているという状況になります。もちろん、続ければ体脂肪も減少しますが、脳への栄養も少なく正しい判断が出来ない・やる気が起きない・ストレスが溜まりやすくなるなどデメリットも多く存在します。（自分語りですが、高校時代レスリングの試合前に1か月で10ｋｇ減量をしていた時の自分がそうでした。）

　一番健康的な方法は筋力をつけながら体重を減少させることです。特に下半身や膝周りの筋肉は大きく、エネルギーをたくさん使います。エネルギーの消費が高い筋肉をつけることは基礎代謝量の向上につながり、燃費の悪い痩せやすい身体になります。さらに膝にとっては膝周りの筋力が増加すると動作が安定し、関節の不安定性が減少するため効果的です。

　以上のポイントが膝の負担を軽減するために重要なことです。

　つまり、

“痩せようと頑張るな!!　身体の柔軟性を保ちつつ、足の筋力をつけて基礎代謝を上げて結果体重が減ればいい”

　というマインドで身体と付き合っていただきたいです。

　しかし、柔軟性の向上のためのストレッチ方法や筋力トレーニングなどは状態に応じたメニューを正しい方法で行わないと逆効果になってしまう恐れがあります。その見極めは専門家が実際にみて、触って、聞いて痛みが出る状況を確認しなければなりません。

　当店では、解剖学的・生理学的視点からの柔軟性向上や筋力トレーニングを1人1人に応じたメニューで実施しています。これからの人生を膝の痛みと向き合っていくならば、当店へのご来店をお待ちしております♪

店長　大西智
この記事を書いた人:空-くう-整体院
店長　理学療法士　大西　智